2014年7月14日月曜日

Centering Camera(芯出しカメラ)の製作 (その3)



光軸のずれ補正とWebカメラによるセンタリングの原理

Webカメラのレンズ繰り出し部はプラスチック製の簡単なねじ構造です。繰り出しを加減してピントを調節するたびに光軸がずれてしまいます。

点対称図形の性質をつかうことにより、光軸がずれたままでも簡単にセンタリングできます。以下はその説明です。



図1のようにマシンの主軸とカメラの光軸がずれている場合に、カメラの画像を用いてマシンの主軸に工作物に描かれた円の中心Oにを合わせる方法を考えてみます。



1.準 備・・・カメラの画像に重ねたレーヤー上に、移動可能な4本の線A,B,C,Dを用意したとします。(実際にはカメラの画像はパソコンのモニターに映りますので、モニターにOHPシーを重ねている考えてもよいです。)








2.まず、図2のように線Aと線Bを円に接するように移動します。






3.続いて、主軸を手で時計方向に180°回転させると、画像は主軸O”を中心として反時計回りに点対称の位置に移動することになりますので画像とレイヤーを重ねた画面は図3のようになります。








4.この状態で、円に接するように線Cと線Dを移動します。




こうして得られた、A,B,C,D4本の直線で囲まれてできた長方形は主軸O”を中心とする点対称の図形です。




5.O 、O’、 O”は説明のために表記したもので実際には見えません。しかし、点対称図形の性質から、図5のように長方形に対角線を引くことにより、対角線の交点が主軸O”を知ることができます。






6.主軸の位置O”が分かりましたので、いよいよセンタリングです。主軸の位置O”を中心とする円(図6の赤い円)をレイヤーに記入します。大きさは適当でよいです。






7.レイヤー上に記入した円の大きさを調節しながらフライス盤のテーブルを移動して工作物を動かし、図7のように工作物の円がレイヤーに描いた円と重なればセンタリング終了です。








※ 点対称の図形を得るためにカメラを180°回転させるわけです。しかし、180°は眼見当で十分です。図7の状態で主軸を手でぐるぐるまわしても2つの円がピッタリと重なる程度にセンタリングできます。





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